本田晃一さんが、かもし出す優しい雰囲気とチャーミングさには、本田さんのメンターとなった方への「感謝の気持ち」がいっぱい詰まっています。
まず感じたのは「行動するって、本当に大事だな」ということ。
本田さんご自身の体験・エピソードに紐づいて書かれているので、心にグッと響いてきます。
そして、ご自身のダメな部分を自己開示されていて、それがとても勇気づけられます。
本田さんにも、こんなダメな部分、あんなダメな部分がある。
なので、私も「それでいい」と改めて思えました。
それから、「下心も、あっていい」ということ。
自分の心が発する「下心」を否定しないで、この下心を叶えるには、どうしたらいいんだろう?という思考から始める。
「下心」と言葉は、ネガティブなイメージがあるけれど、本田さんが言うと、ポジティブに変換されてしまう。
本田マインドの「下心」を持って、素敵な人に会いにいくと、素敵な人は本当に素敵なので、下心がキレイに変わっていく。
本田さんが出会う方から学び、成長する姿がありありと想像できて、私も理想の未来を、ワクワクしながらイメージできました。
引き寄せの法則のキーワード「心の声」、「下心」を叶える方法が、たくさん紹介されています。
人は失敗談で愛される
「イケテない自分」を変えたくて、自転車でオーストラリアを一周しようと旅に出たけど、想像を超える過酷さの中でひどい下痢に襲われる。
身体が回復しても、自転車旅を続けられなくて、車での旅に切り替える。
車での旅をしながら「ああ、やっぱり俺はダメだった」と挫折する。
そんな折、立ち寄ったある町のバーで、一番面白い失敗談をしたヤツがチャンピオンという「失敗自慢大会」に出会う。
その中で、何げに話した「オーストラリア自転車一周を挫折した話」を、みんなから腹を抱えて笑い転げられた。
本田さんは、そのとき、「受け入れられている」と心から感じたそうです。
失敗自慢大会をしていた仲間の中にいたカウボーイの一人も、間抜けな失敗談でみんなに笑われ、愛されている。
そして、初対面の日本人の情けない失敗談にも大笑いして、一緒に笑ってくれる。
ここで、本田さんは「人は、失敗談で愛される」ことを、知ることになります。
もしかしたら、「学歴が低い」とか、「背が低い」とか、「収入が低い」とか、「だから愛されない」とか、気にしてるのは俺だけなのかも……。そう思えたんだ。
失敗談を話せば、それだけで愛してくれる人もいる。
・・・・・・
のちに、この話をベストセラー作家のひすいこたろうさんに話したら、
「人は長所で尊敬され、短所で愛される」
という言葉を教えてくれたんだ。
そうだね!その言葉すごくいいね!と手を叩いて感動したんだよね。
「失敗談で愛される」「短所で愛される」ことを知ることが、コンプレックスの塊だった本田さんの人生を、大きく変えていくことになります。
上手くいったことをシェアすると、運が良くなる
オーストラリアを旅しながら泊まった安宿には、
これから砂漠を走ります、ジャングルを走ります、という時に、どこにお水があるのか、食料があるのか、それから、あそこのワニは危ないことを、先に知らないとリアルに死んでしまう。
先に行った旅人が、情報を全部ノートに書いてくれていて、それを僕らが読んで次の行程に向かう。
次に、泊まった安宿で、自分が得た情報をノートに書き残す。
この経験から、他人が上手くいったことを聞いて、その通りにすれば自分も上手くいく。
じゃあ、次に求めてる人にシェアするというのが、自然に出来たお陰で、どんどん運が良くなった。
運がいい人ってさ、まわりの人の運をよくしているんだよね。
気前がよくて、いつもまわりに好意をバラまいている。
プレゼントをくれたり、貴重な情報を気前よく教えてくれたり。
そうやってバラまいた種から芽が出て花が咲いて実がなって、返ってくる。
それを見て、「あの人は運がいい」っていってるだけなんだよね。
……というと、無理しちゃう人がいるんだ。
「与えないと運がよくならないのか。じゃあ」って、ちょっと無理してでも人に与えようとする。
これはやめたほうがいい。大変だし、何より思った見返りがなかったときに不満になっちゃうから。
「あいつ、あんなに与えたのに……」って。こんな気持ちになっちゃったら、運がよくなるわけないよね。
だから無理はしないこと。
余裕があるときに、できる範囲で与えること。
そして、与えるときにハッピーになれる与え方をすること。
自分が上手くいったことを、どんどんシェアするから、たくさんの人たちが喜んでくれる。
それを自然にやっているうちに、すごい人にも出会えるようになって…。「あぁ、こんな感じなんだっていうのが見えてきた」と、本田さんは言われます。
まさに引き寄せの法則そのものですね。
本田マインドのキーワードは「下心」、心が発する下心を否定しない
本田さん曰く、「下心は、本来は行動の原動力になるもので、下心があるから頑張れる」。
でも、下心は表に出してはいけないものとされている。だから隠してしまう。
隠すということは、「恥ずかしいもの」「よくないもの」として否定することにつながる。否定された下心はパワーダウンしてしまう。
熱くなれない人、熱量が足りない人は、こうやって下心を否定することで、自分のパワーを下げてしまっている。
でもね、下心を隠しても、どうせバレる。だから、素直に認めてしまったほうが潔い。
いつも「世のため、人のため」を考えている人、大志のある人っていうのは、下心がないわけじゃないんだよ。
たとえばビジネスを、自分の儲けのためだけにやると、100万円のお金が入ってくるとする。
じゃあ、「世のため人のためになるようなビジネスをやろう」って考えて行動すると、どうなるか?
1億円とか、100億円とかのお金が入ってくるようになるのさ。
つまり、より大きな下心が満たされる。
大志を持っている人は、そのことを知っている。
だから「世のため人のため」といつも本気で思っている。
それは下心を抑えているんじゃなくて、ちゃんと自分の下心を認めて、尊重している。
情熱を失ってしまっている人、「自分は熱量が足りないな」って感じている人、やりたいことがわからない人……そう言う人って、自分の下心を抑えてしまっているんだよね。
本田マインドの下心は、「わからないなぁ、これ欲しいなぁ」から。
「失敗談、短所で愛される」ことを知る前の本田さんは、自分の短所がコンプレックスで、そのまま苦しくなって、「下心」をなかったことにするっていうパターンだった。
でも、「短所で愛される」ことを知ってからは、「わかんないなぁ…、じゃあ、わかる人に聞けばいいんだ!」と。
このわかんないっていう状態は、わかる人に素直に見せると、好かれちゃう。
前は「悩みは苦しい」だったけど、「悩みはまた誰かに聞けばいいんだ」と。
お父さんの会社が、借金8億円になり、家も差し押さえられそうになったときにも、仕事で会う「成功者」に、素直な気持ちで成功した方法を聞きまくった。
以前なら、成功者に会うだけでも、惨めになってしまうから、イヤだった。
でも、オーストラリア旅で「情報をシェアし合うのが当たり前という文化」と「人は短所で愛される」ことを身につけた。
だから、仕事で会う成功者たちに、とても素直に接することができたし、そして、やっぱり本当の成功者たちは、上手くいった秘訣やコツを教えてくれた。
「たいして親しくもないのに質問するのは気が引ける」とか、「お金も払わずに貴重なノウハウを教えていただくわけには」と、ついつい悩みがちだけど、思い切って聞いてみる。
もちろん礼儀は必要だけど、勇気を出して、素直な気持ちで、感謝の気持ちを持って聞いていけば、成功者はどんどん秘訣を教えてくれます。
積み上げた自信は必ず崩れる
「自信は積み上げてはいけない」と言う心屋仁之助さんのお話。
普通、自信というのは積み上げるものだと思われている。
実績を上げるたび、何かを達成するたび、「こんなことができた!」「自分はできる!」という自信が、ひとつひとつ積み上がっていくんだと。
僕もそう思っていた。
実は、そうじゃないんだよ、というのが、心屋さんから学んだ一番大きなことだった。
心屋さんは「積み上げたものは必ず崩れる」と考える。
だから、積み上げた自信も、いつか必ず崩れる。
いつか崩れてしまう自信は本当の自信じゃない。
じゃあ、どうしたらいいんだろう?
「最低の自分にOKを出せたら、絶対に崩れない自信になる」というのが心屋さんの答えだ。
私も、心屋仁之助さんの本を何冊か読んでいます。
心屋さんが、いつも言われるのは、この「自分は素晴らしいということにする」ということ。
心屋さんは、「この考え方に変えてから、大きくブレイクした」と言われます。
以前の私は、「最低な自分にOKを出す」と言われても、なかなか受け入れらませんでした。
本田さんも「最低な自分のことを、やっぱり素敵だとは思えない」と書かれています。
しかし、
心屋さん曰く、そう思えるかどうかは関係ない。「そういうことにする、これが大事!」とのこと。
例えば、車を買うときローンを組む。
実際には、全然お金は持っていない。でも、あたかもお金を払ったかのように車を持てるのがローンの仕組み。もちろん、そのあとで、少しずつお金を払っていくからこそ、本当の自分のものになる。
大事なのは、「そうすることにする」で、変化を先取りできる!ということ。
「思考が先、現実はあと」
最低の自分にOKを出す。自分は素晴らしいことにする。
自分のことを、そう設定すれば、設定のように変わっていく。
これが、引き寄せの法則の「キモ」になるんですよね。
僕は人生をゲームのように生きることにしたレビュー まとめ
人として魅力のないダメダメな自分から、「人に誇れるもの」を求めてオーストラリア大陸を自転車で横断するバックパッカーの旅に出た本田晃一さん。
出会う方から学び、成長する本田さんのエピソードがありありと想像できて、すごく学びになるお話でした。
最後の章の「僕はゲームをやめることにした」では、
自分のダメな部分や、仕事で問題が起きた時に、その問題を解決すべく「下心」を上手く使って挑む「問題ゲーム」で人生をどんどん好転させてきた。けど、
これを卒業して、これからは「感謝ゲーム」に挑んいく!とのこと。
「感謝ゲーム」、素敵ですね。
私も「感謝ゲーム」にチャレンジしていきたいです。